新「公園の三種の神器」、再発見された「街区公園」、好ましい公共トイレ、禁止しないサイン、樹木のもたらす「時間の厚み」、生きている「欲の細道」、公園の「決まる形」と「つくる形」、「公」を担いうる「園」、「公開空時」、「他者のための公園」……18のエッセイで「公園的な風景」を巡る。
「公園は不思議な施設である。公園は憩いや休憩のために設けられる。それはたしかに私たちの生活を豊かにするが、公園だけがあっても生活は成り立たない。公園はあくまで街の活動を補完するためのものである。しかし、だからこそ公園には、公園を取り巻く社会や時代が求めるものが写し絵のようにあらわれる。公園でひと休みしつつ、また街へ戻るまでのつかの間、公園に求めるものを通して私たち自身についても考えたい。」(本文より)