×
建築をつくる者の心
村野 藤吾
ブレーンセンター 2011
238ページ

建築家 村野 藤吾の建築哲学や設計に対する深い洞察を提供する重要な著作です。一九八〇年に行われた村野と長谷川堯との対談を基にしており、建築に対する彼の考え方が平易な言葉で表現されています。
村野は本書の中で「最後は誰が決定するのか」という問いを強調しています。これは、建築の現場における選択と判断の重要性を示しており、設計者が自らの仕事に責任を持つことの大切さを訴えています。彼は、他人に決定を委ねることが納得のいくものづくりを妨げると述べています。
また、村野は「99%の譲歩と、1%の自分」という言葉を用いて、建築家としての創造性と責任のバランスを語っています。この「1%」は、彼にとっての「聖域」であり、建築家が与条件を離れて自由に表現できる部分を指しています。